認知症コラム第7回 2009.12月掲載
認知症の治療は、薬物療法だけでなく回想法や音楽療法などの非薬物療法や適切な介護・ケアなどのバランスの良い組み合わせが大切になります。認知症は、記憶や学習に関与するといわれるアセチルコリンの脳内の量が減る事で発症すると考えられています。アセチルコリンを増やす治療薬として、アリセプトが10年前より使う事ができるようになりました。但し、中核症状である認知機能障害を治す事はできず、進行を遅らせる効果です。何度も尋ねる事が減ったり、意欲がでて簡単な家事や趣味を再びするようになったりしますが、効果には個人差があり中断すると効果が失われるので飲み続ける事が大切です。また、認知症が進行し入浴や着衣、トイレなどで常に介護が必要となる高度の状態に対して、従来の5mgから10mgまで使えるようになり有効な場合があります。