認知症対応型デイサービス Q&A
認知症対応型通所介護とは
認知症の利用者を対象にした専門的なケアを提供するサービスで、利用者が可能な限り自宅で自立した日常生活を送ることができるよう、認知症の利用者が通所介護の施設(デイサービスセンターなど)に通い、食事や入浴などの日常生活上の支援や、生活機能向上のための機能訓練や口腔機能向上サービスなどを日帰りで提供することにより、自宅にこもりきりの利用者の社会的孤立感の解消や心身機能の維持回復だけでなく、家族の介護の負担軽減などを目的として実施します。
誰でも利用できますか?
在宅生活を送られている方で、介護認定の要支援・要介護認定を受けられている方。もしくは、申請中の方。認知症の症状が重度、軽度にかかわらずご利用になれます。また、主治医等より「認知症」の診断を受けている方が対象となります。
認知症の症状が強く、他のデイサービスより断られどうしたらよいか困っています。そういう人も受け入れてくれますか?
認知症の症状が重度、軽度にかかわらず受け入れをしております。原則お断りは致しません。お困りの症状や状態につきましてはお気軽にご相談ください。
認知症と言ってもいろんな病名がありますが、どういった方が利用していますか?
アルツハイマー型認知症の方が多く利用されていますが、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症、混合型認知症の方が利用されています。
<事例>
50代の妹が若年性のアルツハイマー型認知症と診断されました。主治医よりデイサービスを勧められましたがなかなか対応しているデイサービスがありません。対応していますか?また、現在利用されている方はいますか?
対応しています。また、数名の方が利用されています。
若年性の方のデイサービスでの過ごし方を教えてください。
その方に合ったプログラムを作成し対応しております。本人様のできることは最大限にいかし、できないまたは不得手としていることに関しては、職員と一緒に順序よく行い、時間をかけてできるようにしていきます。メインの活動は、日常生活を送る上での必要な動作です。職員の補助的作業を一緒に行い、この場所には本人様が必要な存在、人から頼りにされていることを感じとってもらい、生きがいへと感じていただけるよう対応しております。最初は高齢者と一緒に空間であることだけで抵抗を感じることが多いですが、職員がつきますので最終的には生きがいを感じる場所へと気持ちが変化しています。実績がありますので、ご相談ください。
入浴ができなくて困っています。他のデイサービスでも入ることができませんでした。このままでは、不潔になったり、病気になったりするのではないかと不安です。
当事業所を利用されている方の中には、さまざまの内容を解決したいと思い利用された方が多くいらっしゃいます。入浴できない背景にはさまざまな理由がありますが、当事業所における今までの事例では100%、どの方も入浴ができるようになっています。当事業所では本人様の気持ちを尊重し無理強いはしませんので入浴実施までには相応の時間がかかります。なぜなら、更に入浴へ対する拒否反応が強く出現し、取り返しのつかないことになるからです。自発的に入浴をしていただけるよう、家族様へは大変申し訳ございませんが、1ヶ月〜2ヶ月ほど時間をいただいています。 当事業所の入浴までの流れをお伝えします。まずは本人様との信頼関係を構築させ、入浴を嫌がっている根本的な原因を追究していきます。その職員と本人様との信頼関係が構築されたことが確認できた後、浴室の見学をしてもらいます。(何度が繰り返し浴室の雰囲気、場所に慣れてもらいます)慣れた頃に浴室での足浴をお勧めします。実施できたら繰り返します。会話の中から入浴してもよいと本人様よりでたら、羞恥心に配慮し1対1から入浴を行います。慣れたことの確認とし、他利用者との入浴を勧めていきます。(他利用者様に関しては、本人様と交流が円滑に図られている方)定期入浴が実施できていても、気分により拒否はある為、時間を変えたり、人を変えたりしての声がけを行い、それでも気乗りしないときは無理をせずやめます。当事業所の入浴は午前中に実施していますが、その方に合わせて午後に行うこともあります。
<事業所特徴>
認知症対応型デイサービスの特徴を教えてください。
まず当事業所の認知症ケアに対する視点 「認知症であっても、一人ひとり、その人の「思い」と「物語」をもっています。外見からは想像もつかないような苦しみ、そして不安をもっています。そして周辺のかかわりと環境によって、よくも悪くもダイナミックに変化します。私たちは、認知症のために見失われがちなその人の尊厳、個性、可能性、求めていること(願い、希望)を見出して、本人がそのひとらしい生(生命、生活、人生)を全うできるよう支援していきたいと考えております」 より専門的なケアを提供できるよう、デイルームの天井は低く家庭的にであたたかな空間となっています。浴室は羞恥心に配慮できる環境。車椅子の方も入浴できます。ユニット最大定員12名の小規模単位。個別対応を前提とした手厚い人員配置。認知症ケアを行う専門スタッフの配置。(認知症ケア専門士2名配置)認知・記憶機能の維持を目的として機能訓練の実施。行動・心理症状(周辺症状)の誘発要因である不安や心身ストレスの軽減を目的とした、ゆったりと、楽しく、余裕ある活動内容。その時々に状態や多様な変化に対応する臨機応変なプログラムと個別対応可能な体制。 (上記をわかりやすく) 病気の有無のかかわらず、人は誰でもひとりひとりにその人の「思い」と「物語」をもっています。認知症の方も同じですが、私たちには想像もつかないような苦しみと不安を同時に抱えています。私たちは、認知症のために見失われがちな、人としての「尊厳」「個性」「可能性」「願いや希望」を見出して、本人がのひとらしい生(生命、生活、人生)を全うできるよう支援していきたいと考えております」 ・より専門的なケアを提供できるよう、デイルームは敢えて天井が低く家庭的であててかな空間をなっています。 ・1ユニット12名の小規模単位に個別対応を前提とした手厚い人員配置と認知症ケア専門士資格取得者を配置して皆様をお迎えします。 ・羞恥心に配慮した浴室は、車椅子の方も安全に入浴可能です。 ・認知・記憶機能維持を目的とした機能訓練の実施、ゆったりとした余裕のあるスケジュールは行動・心理症状(周辺症状)の誘発要因である不安や心身ストレスの軽減を図ります。
認知症の人は一般のデイサービスではだめなのですか?
そんなことはありません。本人が利用し「楽しい」「居心地がいい」「やりがいがある」と思えるところが一番です。ですが、認知症になると記憶や判断、見当識の力が薄れつつあるために周囲の環境に適応できなくなる場面が出てきます。一般通所介護において、認知症の症状があることで他の利用者から受け入れられず、馬鹿にされたり無視されたりと、疎外感、孤立感が強くなることが少なくなく、それにより不安や心身ストレスが蓄積され、行動・心理症状(周辺症状)の増悪につながってしまうことがあります。この問題を解決するためのデイサービスが認知症対応型通所介護です。認知症の特性に配慮した内容で、不安や心身ストレスの解消および蓄積を予防します。
<事例>
デイサービスに行かなくて困っています。解決策はありますか?
あると思います。認知症の症状として見られる「引きこもり」(閉じこもり)のある利用者様は、ご本人が外に出たくないとおっしゃるため、多くのデイサービスではご自宅からお連れすることができません。しかし当事業所ではそのような方にもご利用いただけるよう、まず家庭訪問でスタッフの顔や服の色などを覚えていただくことから始め、信頼関係を築いてから通所をスタートしています。突然知らない人に連れて行かれるという不安がなくなるため、引きこもりの方も、多くは安心してスムーズに通われるようになります。
利用するのにどのくらいかかりますか?
要介護度によって変わります。 1例として、要介護1のかたが週1回利用した場合、およそ1,500円(昼食及びおやつ含む)ほどです。入浴を希望される方は追加となります。
胃ろうをしており、おしりに床ずれもあります。そういう方も利用できますか。
原則として対応しています。看護職員をサービス提供時間(9:45〜16:00)配置しています。