認知症コラム第6回 2009.11月掲載
認知症症状には、認知機能の障害である中核症状と周辺症状があります。中核症状は、覚えられない、判断できない等のそれぞれの役割を果たす脳機能の障害であり、全ての患者さんにみられ、病気が進むと症状も進みます。周辺症状は、怒りっぽい、暴力をふるうなど生き残っている脳が暴れているために怒る症状で、環境や人間関係などが関係する反応性の症状であり、病気の進行と関係なく起き、みられない患者さんもいます。介護する人が実際に困るのは、周辺症状であることが多く、以前は問題行動と呼ばれていました。しかし、決して周辺症状ではないよねという声を反映して、認知症の行動、心理症状(BPSD)と呼ばれるようになりました。